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2018/12/07

ボルソナロ政権発足に向けた2019年のブラジル市場展望

  • 大統領選挙でのボルソナロ氏勝利を受け、市場は落ち着きを取り戻す。次期政権の改革次第で市場には改善余地。
  • 19年1月のボルソナロ次期政権の発足後、2月には新議会がスタート。市場の注目は政策の詳細から議会交渉へ。
  • 早期の財政黒字化が次期政権の政策目標。財政再建に不可欠な年金改革の承認には、中立政党の協力が必要に。
  • 19年の市場環境は、米国リスクへの懸念が増す中、景気回復や経済改革の面でのブラジルへの再評価が焦点に。

大統領選挙が終わり、市場は落ち着きを取り戻す

2018年のブラジル金融市場は、トルコやアルゼンチンに端を発した新興国市場の混乱や、10月のブラジル大統領選挙を巡る不透明感が投資家の不安心理を高める要因となってきました。しかし、大統領選挙の結果が改革志向のジャイル・ボルソナロ氏(PSL)の勝利となったことを受けて、ブラジル金融市場は落ち着きを取り戻し始めています。

ボルソナロ政権の改革次第で市場に改善余地

ブラジル・レアル先物に対する投機筋ポジションを見ると、2018年は大統領選挙に関連したイベント・リスクを警戒してレアル先物の売り持ちが拡大傾向にありました(図1)。しかし、選挙結果がボルソナロ氏の勝利(市場が警戒した左派陣営の敗北)となったことで市場に安堵感が広がり、足元では売り持ちポジションの解消が進んでいます。

もっとも、レアル先物への投機筋の買い持ちの動きは大統領選挙後も限定的に留まっており、市場はボルソナロ次期政権の政策効果を織り込むまでには至っていないようです。2019年はボルソナロ次期政権が計画する経済改革の進展次第で、金融市場には一段の改善の余地が残されていると考えられます。

市場の注目は閣僚人事から議会交渉に変遷へ

今後の政治スケジュールを確認すると、現状は2019年1月1日のボルソナロ次期政権の発足に向けて、閣僚人事の選定や政策策定の詰めの作業が行われている段階にあります(図2)。2019年初の政権発足以降は2月1日に新議会がスタートし、ボルソナロ次期政権が提案する各種政策に関する具体的な議会審議が始まる予定です。

2019年に向けた金融市場の注目材料は、ボルソナロ次期政権の閣僚人事から各種政策の詳細、議会交渉の行方へと徐々に変遷することが見込まれます。

ボルソナロ次期政権は早期の財政健全化

ボルソナロ次期政権の経済政策は、パウロ・ゲデス次期経済相を中心にした経済チームが策定中とされています。

ボルソナロ次期政権は、基礎的財政収支を2019年に均衡化し、2020年には早期の財政黒字化を達成することを経済政策の目標の柱としています(図3)。財政健全化という目標達成のため、次期政権は年金改革や税制改革、民営化および政府資産売却などの各種経済改革を積極的に進める姿勢を示しています。

ブラジル中銀改革や国営銀行改革にも注目

また、ボルソナロ次期政権では、ブラジル中央銀行や国営銀行の改革にも注目が集まりそうです。中銀改革では、ブラジル中銀の総裁・理事に固定任期制を導入し、政権からの中銀の独立性を高める計画が進みつつあります。

また、国営銀行改革では、ジョアキン・レビィ元財務相(世界銀行専務理事)が経済社会開発銀行(BNDES)の総裁に指名され、国営銀行の経営合理化や国庫への借入金返納などが進められる見込みです。

年金改革を避けては財政均衡の達成は不可能

2019年2月に新議会がスタートした後は、ボルソナロ次期政権による年金改革法案の提案とその議会審議の行方が市場の大きな焦点となりそうです。

 次期政権の政策の中でも年金改革が特に重要視されるのは、社会保障収支の赤字が政府の財政悪化の根本原因となっているためです。近年の歳出抑制策の効果から、社会保障収支を除くと基礎的財政収支は黒字に転じており、ブラジル財務省も「年金改革を避けては財政均衡の達成は不可能」との見方を示しています(図4)。

年金改革の承認には中立政党の協力が必要に

2018年10月の議会選挙の結果を受けた、2019年からの新議会の勢力図は図5の通りです。現時点でボルソナロ次期政権への協力が見込まれる政党の議員は、下院議会の48%、上院議会の38%を占めていると推定されます。年金改革など憲法改正が必要な法案の承認には、下院・上院議会それぞれで60%以上の票が必要であるため、中立政党の協力を得られるかが焦点となります。

19年はブラジル景気の一段の回復が見込まれる

ブラジル大統領選挙に関わる政治的な不透明感が解消されたことで、2019年にはブラジル景気の回復が一段と進みそうです。2014年から2016年にかけて政局の混乱と景気後退に直面したブラジル景気はまだ回復の初期段階にあり、今後は政権の安定と共に内需主導の景気回復が進展することが期待されます。

実際、2018年7-9月期のブラジルの実質GDPは前年比+1.3%の成長に留まりましたが、直近の市場コンセンサス予想によれば、2019年末には前年比+2.8%まで経済成長が緩やかに加速することが見込まれています(図6)。

緩和的な金融政策の維持が景気回復を後押しへ

また、ブラジル中銀の金融政策は2018年3月に一連の利下げが一巡し、足元まで緩和的な政策が維持されています。2018年はトルコやアルゼンチンなど通貨不安を背景に利上げを余儀なくされた国もあった一方、ブラジルでは物価安定を背景に、ブラジル中銀は為替市場の変動に対しても静観する姿勢を維持しています。

2019年に向けても、緩やかな景気回復と物価安定が続く公算が大きく、ブラジル中銀は緩和的な金融政策を維持すると見込まれます。ブラジル中銀の緩和姿勢の維持は、民間銀行セクターの貸出拡大を通じて、一段の景気回復を後押しする要因になりそうです(図7)。

米国と異なる景気・政策サイクルにあるブラジル

2019年の世界の市場環境を見据えると、米中貿易戦争や、米国の景気減速、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続の是非など、市場関係者の間では米国の景気や政策の先行きに対する懸念が高まっています。こうした米国リスクを回避する上で、「米国との景気・政策サイクルの違い」という側面が分散投資対象としてのブラジルの再評価要因となる可能性もあると考えられます。

ブラジル株式市場では、ボベスパ指数は足元で史上最高値圏にあるものの、予想PERは11倍台となお割安感が残されています(図8)。今後、ボルソナロ次期政権の経済改革の実行や景気回復が進展し、市場でのブラジル関連資産への見直しが広まるかが焦点となりそうです。

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